仕事で一緒になることはあっても、ゆっくり話をする機会って、意外とありません。
今回、福井・金沢へ研修に行くことになり、職場の方2人と私の3人で旅をしました。
同じ列車に乗って。
同じ宿に泊まって。
一緒にごはんを食べて。
お酒を飲んで。
研修を受けて。
そして、金沢まで足を延ばして。
振り返ってみると、研修よりも何よりも印象に残っているのは、この2人とたくさん話をしたことでした。
特に、子育ての話。
2人とも、私より少し先を歩いているお母さんたちです。
もう大きくなったお子さんたちを育ててきたからこそ話せることが、たくさんありました。
まずは、福井の美味しいもの

もちろん、旅ですから。
食べるものは、しっかり楽しみました(笑)。
福井でも金沢でも、食べたものは全部美味しかった。
特に魚介。
やっぱり海の近くに来たら、魚介は最高です。



美味しいものを食べて、お酒を飲んで、3人で話をする。

それだけでも、旅に来てよかったと思える時間でした。
でも、福井ではちょっとしたカルチャーショックもありました。
福井で感じた、ちょっとした違い
今回、私たちが出会った方たちの接客が、普段私が慣れているものとは少し違っていたんです。
「こちらがおすすめですよ」
「よろしければこちらをどうぞ」
という感じではなく、
「自分の食べたいものを食べたらいいよ」
みたいな感じ。
そっけないというか、ちょっと当たりが強いというか(笑)。
最初は、
「えっ、こんな感じなんだ?」
と少し驚きました。
でも、もしかしたら方言や話し方の違いもあるのかもしれない。
それに、そういう土地柄というものもあるのかもしれない。
「丁寧じゃない」というより、
必要以上に相手に合わせない。
そんな感じにも見えました。
そして、それは接客だけではなく、時間の流れにも感じました。
時間の流れが、いつもと違う。
私たちは東尋坊に行きたくて、移動をしていました。


そこで感じたのが、
電車もバスも、そんなに頻繁には来ない。
ということ。
1時間に1本くらいしかない。
私たちが普段生活している感覚だと、
「次の電車まで1時間?」
となると、
「うわ、待つなぁ」
と思ってしまいます。
しかも、私たちが「東尋坊に行きたい」と伝えたときも、
「この時間を逃したら次は1時間後ですよ」
みたいな説明が特にあるわけでもなく。
結果、かなりの待ち時間になりました(笑)。
でも、その待ち時間を過ごしているうちに、
「こんなに時間を気にしなくてもいいのかもしれないな」
と思うようになりました。
普段の私は、仕事でも子どもの予定でも、
「次は○時」
「その次は○時」
と、常に時間を気にしている。
でも、この旅では、
次の便まで時間があるなら、待てばいい。
それだけ。
時間の流れそのものが、少し違って感じました。
そんな小さな違いも、旅の面白さでした。
そして、子育ての話になった。
そんなふうに、同じ列車に乗って、同じ宿に泊まって、同じものを食べて。
普段より長い時間を一緒に過ごしていると、自然と子どもの話になりました。
そこで聞いたのが、2人の子育ての話。
もちろん、成功談だけではありません。
むしろ、
「あのとき、うまくいかなかったんだよね」
という話。
でも、今振り返ると、それを「失敗」とは思っていない。
そんな話でした。
「不登校になったこと」が、その子の人生のすべてではない。
一人のお母さんには、不登校を経験したお子さんがいます。
かなりの進学校に進んだそうです。
周りは勉強ができる子ばかり。
毎日の勉強や課題をこなすことに精一杯になってしまって、もしかしたら学校に行くことの楽しさまでなくなってしまったのかもしれない。
不登校になったときは、お母さんも悩んだ。
もちろん、お子さん自身も相当しんどかったと思います。
そこで、お母さんと先生とで話し合って、学校を変えるという選択をしたそうです。
すると、その後は学校にも通えるようになり、元気に過ごせるようになった。
今では、かなり有名な大学に通っているそうです。
でも、その話を聞いて、
「結果的によかったね」
だけでは終われないなと思いました。
そこに至るまでには、
今までトップを走っていたはずの自分が、トップばかりの世界に入ったことで、「自分はそこまでできないのかもしれない」と感じる挫折
があった。
きっと本人にとっては、かなり苦しい経験だったと思います。
でも、そのお母さんは、
「この経験は、この先の人生で絶対にプラスになると思う」
というようなことを話してくれました。
その言葉が、とても印象に残りました。
回り道は、失敗じゃない。
私はそれまで、
「不登校になった」
という出来事だけを見たら、
「うまくいかなかった」
と思ってしまっていたかもしれません。
でも、
一度立ち止まって。
苦しくなって。
学校を変えて。
そこからまた歩き始めて。
そして、自分が行きたいと思う大学にたどり着いた。
だったら、それもその子の人生なんですよね。
ずっとエリートコースを走り続けて、目標にたどり着く。
それもすごい。
でも、一度挫折して、回り道をして、それでも自分の行きたい場所にたどり着く。
それも、同じように一つの人生なんだと思いました。
むしろ、挫折したからこそ分かることもあるのかもしれない。
自分の弱さを知ったからこそ、人の弱さにも気づける。
うまくいかない時期を経験したからこそ、誰かに優しくできる。
そんな経験が、その人の人間としての深さにつながっていくこともあるのかもしれない。
そう思いました。
もう一人のお母さんから聞いた話。
もう一人のお母さんは、女の子を2人育てています。
2人とも、勉強もスポーツも頑張っていたお子さんたち。
お姉ちゃんは、有名な私立高校に進学しました。
でも、その中では成績がかなり下の方だったそうです。
周りはできる子ばかり。
きっと、劣等感を感じることもあったと思います。
でも、その子は、
「自分の実力って、こんなものだよね」
と受け入れて、その中で自分にできることを探していった。
そして今は、いわゆるエリートコースとは違うかもしれないけれど、たくさんの仲間に囲まれて、自分の人生を楽しんでいるそうです。
一方、妹さんは勉強もスポーツもよくできて、今は関東で一流企業に勤めているそうです。
一般的に考えれば、
「妹さんの方が成功している」
と思われるのかもしれません。
でも、そのお母さんが話してくれたのは、そんな単純な話ではありませんでした。
仕事や人生でうまくいかないことがあると、人のせいにしてしまったり、お母さんのせいにしてしまったり。
今の人生を、どこか卑屈に感じながら過ごしているように見える。
そんな話でした。
もちろん、それもお母さんから見た一つの姿。
本人がどう感じているのかは、本人にしか分かりません。
でも、その話を聞いて私は考えました。
何が「成功」で、何が「失敗」なんだろう。
勉強ができる。
いい学校に行く。
いい会社に入る。
スポーツで活躍する。
世の中では、そういうものが「成功」として分かりやすく見えることがあります。
私自身も、子どもを育てながら、そういうものを気にしてきたと思います。
「もっと勉強できたらいいのに」
「もう少し野球が上手だったら」
「せっかく頑張っているんだから、結果が出てほしい」
そう思うこともあります。
でも今回の旅で、
人生の成功って、そんなに単純じゃないんだな
と感じました。
どんな学校に行ったか。
どんな会社に入ったか。
どんな成績だったか。
どんなスポーツの結果を残したか。
それだけでは、その人が幸せなのかどうかなんて分からない。
結局、
その人自身が、自分の人生をどう感じているか。
そこなんじゃないかなと思いました。
じゃあ、うちの子はどうなんだろう。
うちの子たちは、
ものすごく野球が上手なわけでもない。
ものすごく勉強ができるわけでもない。
人に自慢できるような、分かりやすい何かがあるわけでもない。
それでも、楽しそうに笑っている日がある。
友達と過ごしている。
野球を頑張っている日もある。
何も頑張れないように見える日もある。
それでいいんじゃないかな。
もちろん親だから、
「もっと頑張ってよ」
と思うこともあります。
「なんでできないの?」
とイライラすることもあります。
これからも、きっとあると思います。
子どもが自分の思い通りにならないことなんて、いくらでもある。
でも、
頑張れない日があったからといって、その日が「ダメな日」だったわけじゃない。
頑張れる日もある。
頑張れない日もある。
少し休んで、また頑張れる日もある。
回り道をすることもある。
一度立ち止まることもある。
それでも、その子の人生は続いていく。
子どもだけじゃなく、私も。
今回の旅で、もう一つ思ったことがあります。
子どもに幸せになってほしいと思うなら、
親である私自身も、幸せを感じながら生きていないといけないんじゃないか。
ということ。
子どもの成績や野球の結果ばかりを気にして、
「もっとこうなってほしい」
「どうしてこうならないんだろう」
とイライラしているだけでは、きっと子どもも苦しい。
子どもには子どもの人生がある。
そして、私には私の人生がある。
今回、仕事仲間のお母さんたちと3人で旅行をして、
美味しいものを食べて、
お酒を飲んで、
たくさん話をして、
笑って。
私は、すごく楽しかった。
子どもたちが大きくなったら、こういう時間ももっと増えていくのかもしれない。
そう考えると、
子どもの人生を心配してばかりではなく、私も私の人生を楽しんでいいんだな
と思えました。
今回の旅で、子育ての答えをもらったわけではありません。
「こう育てれば、子どもは幸せになる」
そんな方法も分かりません。
むしろ、
子育てって、最後まで分からないものなのかもしれない。
でも、少し先を歩いているお母さんたちの話を聞いて、
回り道をしてもいい。
挫折してもいい。
思い通りにいかなくてもいい。
その経験が、いつかその子の人生の一部になることもある。
そんなふうに思えるようになりました。
だから、これから子どもたちが思い通りにならないときも、
もう少しだけ、
「この子の人生は、この子のもの」
と思える母親でいたい。
そして、子どもたちの幸せだけじゃなく、
私自身も、自分の人生をちゃんと楽しもう。
福井と金沢への旅。
仕事の研修が目的だったはずなのに、
私にとっては、思っていた以上に大きな「子育て研修」になりました。

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